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QRコードとは?
更新日: 2021-01-06 23:20:00
QRコードは平面(2次元)になったバーコードです。QRコードは平面のドット模様で、その中に約200倍のデータを入れることができます。二次元バーコードなら数字だけでなく、アルファベット・日本語の漢字・ひらがなを入れることだって可能です。記号も入れられるので、URLをバーコードにする用途で世界中に広がりました。
もくもく
QRコード +
QRコードが普及した理由
QRコードは特許権がオープンになっています。この自由度があるゆえに、数ある二次元バーコードの中でも世界的に普及したのです。
 
QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

QRコードとは、スマホなどのカメラをかざすだけで、バーコードのように情報を読み取れる技術だ。冒頭に挙げた例以外にも、看板や広告、工場での在庫管理、予約した映画のチケットの発券などに印刷され、その用途は多岐にわたる。

今でこそスマホの普及とともに全世界へと広まったが、実は1994年に株式会社デンソーウェーブが開発した日本生まれの技術。最大20文字ほどの情報しか記録できないバーコードに対し、「より多くの情報を格納したい」というニーズに応えて開発された。

バーコードから進化した点は、情報を横並びに記録する「一次元コード」ではなく、情報を縦と横の2方向に記録する「二次元コード」であること。容量の大きいデータの場合、バーコードだとコードの桁もかさみ、商品のパッケージに印刷するのは難しい。二次元に記録できるQRコードなら数十倍から数百倍もの情報を格納できる。
QRコードの名前の由来
Quick Response (クイック・レスポンス)の頭文字です。読み取りが早いことから名付けられました。
 
QRコードとは? 実は日本発の技術
QRコードの弱点
これだけ便利なQRコードですが、ひとつ大きな弱点があります。

QRコードの模様が情報内容をそのまま表しているため、同じ画像のままで後から内容のみを修正することができないのです。 作成後は、必ずご自分で読み取り確認・アクセス確認をすることを強くお薦めします。
 
必ずご自分で読み取り確認・アクセス確認をしましょう
エラー訂正について
QRコードは画像の一部に汚れがついてしまっても、全体では読み取りができるように設計されています。それが、エラー訂正です。アイコンマークなどをQRコードに重ねても読み取りができるのは、このエラー訂正機能のおかげなのです。
 
エラー訂正レベル 汚れの許容度(面積比) 画像サイズ
   L         約 7%     小さい
   M         約 15%     ↑
   Q         約 25%      ↓
   H         約 30%     大きい
QRコードのメリット
■大きなデータを記録できる
真っ先に挙げられるメリットは、バーコードに比べて大きなデータを記録できること。もっとも大容量な「バージョン40」、誤り訂正レベルLの場合、最大で漢字・かなを1,817文字、英数字を4,296文字、数字のみなら7,089文字を格納できる。

従来のバーコードは、限られた桁を商品の国番号や事業者コード、商品コードなどに割り振り、それをリーダー側のデータベースと照合することで商品の情報を得る仕組みだったが、大容量データを格納できるため、QRコードなら割り振りに限らず、品名や生産日、使用期限といった多岐にわたる情報を記録できる。

さらにはWebサイトやアプリのURLも読み取れるため、インターネットとの連携も可能になった。
 
■どの角度からも高速で読み取れる
高速で読み取ることができるのもQRコードのメリットだ。3つの角に配置している四角い「切り出しシンボル」があるため、コードの存在とコード領域を即座に認識でき、どの角度からでも高速で読み取れるため、何度もスマホの向きを変えたり、なかなか認識せずにやきもきと待たされたりといったストレスとは無縁だ。
 
■破損や汚れに強い
QRコードは破損や汚れにも強い。コードの一部が欠損しても、コード自身でデータを復元する「誤り訂正機能」を持っている。
 
誤り訂正機能には4段階のレベルがあり、レベルが高くなるほどQRコードの汚れや欠損率が高くなっても読み込めるようになっている。一般使用ではレベルLやM、汚れがつきやすい工場などの環境ではレベルQやHの使用が推奨されている。
■カメラ撮影データの画像処理により読み取りができる
なにより専用のリーダー(読み取り機)を必要とせず、カメラの画像処理でデータを読み取れることが、QRコード普及の大きな要因のひとつだろう。これまでのバーコードはレーザーや特殊なセンサーによる読み取りのため、スーパーやコンビニで見かけるような専用のリーダーが必要だった。QRコードならそれらの初期投資を抑えられるのだ。
 
QRコードの構造と仕組み
 
① セル(言語)
まず、コード内に存在する白黒のマス(セル)だが、実は2進法で言語を表すように設定されている。いわば、白黒のマスは0と1の集合体であり、記録された言語そのものなのだ。

② 切り出しシンボル
そして、四隅にある四角形が「切り出しシンボル」だ。位置検出や歪んだコードの外形を正確に検出する役割があり、カメラはこれを捉えることで対象をQRコードだと認識し、どの角度からでも高速で読み取ることができる。

ちなみに四角形を採用したのは、コードの回りにある文字や図形からコードだけを早く抽出するため。開発陣が5,000ページ以上もの帳票、チラシ、パッケージなどを調査した結果、もっとも使われていない比率を採用した図形が四角形だったという。その配置や数、サイズの比率も、統計をもとに決定されている。

③ タイミングパターン
黒いセルと白いセルが交互に配置されており、QRコードの座標を検出する役割を果たす。

④ アライメントパターン
右下の方にある小さな目玉のようになっているこの箇所は、カメラを斜めにかざしたときでも各セルに生じるズレや歪みを補正するために重要な役割を果たす。

⑤ フォーマット情報(誤り訂正機能)
切り出しシンボルの周囲を囲うのが、前述した「誤り訂正機能」のレベルを決定するものだ。この配列のパターンにより、誤り訂正レベルが設定されている。

上記の②〜⑤以外の部分が、デザインできるデータ領域だ。
さらにQRコード全体には、白と黒のマスをバランスよく配置するために「マスク」と呼ばれる加工も施されている。黒だらけでびっしり埋まったコードを見かけないのは、マスクによる補正のおかげだ。8種類の法則に基づき、記録された言語を保ちながら白と黒の色を反転させる仕組みになっている。
QRコードの導入事例
■QRコード決済
世界的に普及しつつあるのがQRコード決済だ。レジ横に用意されたQRコードを専用のアプリで読み取るか、自分のスマホの画面に表示したQRコードを店側に読み取ってもらうことで、あっという間に決済が完了する。特に中国や韓国での普及度は目を見張るほどで、デパートからレストラン、屋台、露店に至るまでQRコード決済が当たり前になっている。
 
■ツイッターやLINEなどのアカウント情報をQRコード化
SNSで友達をフォローする場合、IDや名前を検索する人も多いだろう。だが、長い文字列の入力はなかなか面倒なのも事実だ。そこでQRコードに頼れば、TwitterやLINEなどのアカウント情報を、スマホのカメラをかざすだけで登録できる。初対面で連絡先を交換するときにも便利だ。
 
■入退場管理
サッカーや野球のスタジアム、コンサートなどイベントの一部では、QRコードによるチケットレスでの入場を導入している事例もある。インターネットで試合を予約し、スマホに送信されたQRコードを現地のリーダーにかざすだけで、簡単に入場できるシステムだ。また、空港や鉄道の改札やバスの乗車券にも導入の事例があり、入退場の管理においてもQRコードは活躍している。
 
■製造現場での在庫や工程などの管理
あまり知られていないが、そもそもQRコードは工場向けにつくられた技術。製造現場における在庫や部品の管理はもちろんのこと、製品に個別のQRコードを付与することで製造の工程も追跡しやすくなった。その他、アパレル製品の入出庫管理、店舗での在庫管理、倉庫でのピッキングなど、あらゆるシーンで使われている。
 
QRコードは自分で作成することも可能
、QRコードは専用のアプリによって自ら作成することもできる。QRコードを開発した株式会社デンソーウェーブの協力によりつくられたアプリ「公式QRコードリーダー“Q”」は、簡単な操作でテキストやURL、連絡先、位置情報などをQRコード化できる。もちろん作成だけでなく、リーダーとしても使用可能だ。

【作成方法】
「公式QRコードリーダー“Q”」をインストールして立ち上げ、右下にあるQRコードに+が付いたアイコンをタップ。「URL」「テキスト」「連絡先」場所」の選択肢が表示されるので、QRコード化したいものを選択。

たとえば「URL」を選択し、表示された窓にQRコード化したいURLを入力、「QRコードを作成」をタップすれば、数秒でQRコードができあがる。連絡先やポートフォリオのQRコードを名刺に印刷するなど、活用の幅は工夫次第だ。
 
QRコードを作成した際には「QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です」という一文を添えることが推奨されている。詳しくは株式会社デンソーウェーブの「QRコードの知的財産権について」を確認してほしい。
■iPhoneの場合
まずはiPhoneでのQRコードの読み取り方から。iPhoneでは、iOS 11から標準カメラアプリで読み取りが可能になっている。

① 「カメラ」アプリを起動させ、読み取りたいQRコードを画面の中に収める。
② 画面の上部に表示される読み取り結果をタップする。
■Androidの場合
続いてAndroidの場合だ。こちらもiPhoneと同様、QRコードの読み取りはサクッと完了する。

① ホームボタンを長押しして、Googleアシスタントを起動する。
② Googleレンズのアイコンをタップし、読み取りたいQRコードを画面の中に収める。
③ QRコードをタップすると、読み取り結果が表示される。
みなさんから聞いたQRコードの活用シーン
モバイルサイトの集客に
 
Hさんは最近、PCサイトをモバイル化しました。チラシで集客を行うときに、作ったQRコードを掲載してアピール。アクセスが大きく増えました。
QRコードのスタンプ
 
Wさんの会社では、自社モバイルサイトのURLを QRスタンプ にしました。

必要なときに、お好きな場所にポンポン押して、便利に自社PRしています。最近問い合わせも増えたそうです。
QRコードでお申し込み受付
 
Gさんは小規模なイベントを企画したのですが、ウェブ上にお申し込みフォームを設置するノウハウもお金もありません。

メール起動用QRコード を使って、本文に項目をいれておき、メールで直接お申込みを受付けることに成功しました。SNSにURLを告知したのも大成功です。
QRコードからのアクセス集計
 
XYZ社では広告からの効果測定のために、QRコード化するURLの末尾に「?xxx」などの識別子を付けて、Google Analytics で分析をしています。

最近ではもっと簡単に、短縮QRコード を利用して、bitlyによるアクセスのカウント統計を表示・分析しています。
メールアドレスをQRコードに
 
PさんはメールアドレスをQRコードにしたのですが、アプリによって読み取り後の動作がバラバラ(リンクが反応しないなど)でクレームを受けてしまいました。

メール起動用QRコード を使ってみると、QRコードの中身自体はURLなので、全員に読み取ってもらえました。
キャンペーン終了告知にも対応
 
E社では今回、ABCDキャンペーンを実施する予定です。

しかし、12月31日でキャンペーンは終了となり、その後はQRコードを無効にしたいと考えています。

可変QRコード を使えば、終了後はメッセージを表示するだけにしたり、別ページに飛ばす(リンク先を変更する)ことができるので、便利に使えそうです。
いろんなSNSの自己紹介に
 
Bさんは twitter・Facebook・Instagram・Youtube など、自己紹介で伝えたいURLが4つもあります。

おまとめQR を使って、QRコードを一本化して名刺に貼り付けることが出来ました。

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